人間関係についてのご相談

【ご相談内容】
人間関係で悩んでいます。上司の高圧的な態度に我慢も限界。聞けば前任者も
この方のせいで辞めているとか・・・
とはいえ、「人間関係で辞める」ことは転職に不利な気もします。実際はどうなのでしょうか?

【当社キャリアカウンセラーより】
お話しにくい内容をご相談頂き、ありがとうございます。
実際のところ、この「人間関係」は「退職」の大きな理由になっています。
これは統計上、パート・アルバイト・派遣・社員等の働き方を問わず数字として表れている事です。どんな仕事をするのか?どんな給料で仕事をするのか?という部分も大切ですが、やはり「誰とするのか?」という部分が大変重要。人間同士の世の中ですから、「人間関係」を理由に転職を考えられるのもごく自然なことと言えるのではないでしょうか?

しかし、きっかけにしては自然な事も、主な理由として「人間関係」を挙げてしまうのは宜しくないかと考えます。転職候補企業における面接で「何故辞めるのか?」という質問を必ず受けることになります。その時に「人間関係で・・」と言えたら楽なのですが、
残念ながら、これはタブー。絶対に言ってはいけない一言であるといえるでしょう。

採用側の立場に立って考えてみますと、「仕事はしっかりできそうだが、人と合わなければ辞めてしまう」という方を採用するのは大変なギャンブルです。
例え、最初の配属先でうまくやっていても、人事異動があればどうなるか?仲の良いスタッフが辞めてしまったらどうなるか?社員の安定勤務を望む企業から見ると、「人間関係」という外部要素で動く方は大変な不安定要素を抱えるという事になります。

そしてこれは採用側の立場に立たずとも同じ事が言えます。せっかく仕事に慣れ、グングン業績を伸ばしてきているのに、人事異動や中途採用という会社都合の人員配置に自らの
オアシスがつぶされてしまう。そしてまた新しい会社を探しに出る・・・
いつまでたっても心休まる時がない、マイナスのサークルに陥ってしまうわけです。

現在、人間関係でお困りの方に対するアドバイスとしては、まずはご自分が変わってみてください。嫌いな相手に変化を望むは難しいもの。しかし、自分が変わる事なら出来るはずです。相手に合わせて歩み寄る事で何かが変わるの可能性だって十分あります。そしてそれで済むならば、わざわざ今の職場、少なくとも相性が悪い方以外とは過ごしやすい場所を手放すことはなくなるはずです。

そして、その結果、やはり改善が難しいようであれば、転職をしてもよいかと思われますが、その際には「辞める理由」よりも、「やる動機」を優先させて下さい。
つまり、「人間関係が嫌だから辞める」のではなく、「○○がやりたいから辞める」という様な思考のシフトチェンジを行う事が重要です。

少なくともこれならば、自らの気持ちが萎縮する事はありませんし、また「何故辞めたのか?」という質問に対しても、「御社でもっと○○がしたいからです」と答えることだってできるはずです。

どこまで行っても「人間関係」の世の中です。しかしそれを口に出してはいけませんし、
人生をかけた転職の主な動機にはしない方がよいと考えます。

まずは自ら歩み寄り現状改善の努力をする。それでも変わらなければ、「やりたい事を探す」というスタンスで頑張ってみてください。

会社の先行きが不安です。

【ご相談内容】

会社の先行きが不安です。
ボーナスの支給はなく、給料もカット。あんなに残業だらけだったのに今では定時にしっかりと仕事が終わります。

同僚たちは「この会社は危ない」と次々に転職を始めています。

私も転職をした方がよいのでしょうか?

 
【当社キャリアカウンセラーより】

ご相談ありがとうございます。給与カット、残業もなし。周囲は早々に転職活動。ご不安な事と存じます。

もしあなたが今の会社を「好き」、「あるいは嫌いではない」と仮定したうえで、転職活動前に一点だけ

確認をして頂きたい事があります。。それは・・・

「本当に会社は危ないのか?」

経営的な数字をみている場合や経営戦略をしっかりと掌握したうえで、「危ない」と判断したのなら、

転職活動に専念してもよいでしょう。

しかし、仮にそうでない場合、例えば「社内でそのような噂だ」というレベルの場合。

あるいは、「状況証拠」から会社が危ないと踏んでいる場合。

転職前にその裏を取ることをお勧めします。

会社は見た目以上にタフなものです。簡単には潰れません。

例え売り上げが激減しても、

例え赤字だらけで銀行への返済が滞っていたとしても、

経営者の「続投の意思」さえあれば、案外となんとかなるものです。

会社の終わりは、経営者の終わり。

つまり、会社の代表に事業運営の意思がなくなったら本当におしまいとなるわけです。

しかし、逆境の中でもまだまだその意思があったとすれば・・・

公表してないだけで、逆転の秘策があったとすれば・・・

そこまで都合よくはいきませんが、辞める覚悟があるのならば、普段聞けないような

事も聞けるはず。

無駄足でやめてしまうよりも、キッパリ・ハッキリ。経営をしるポジションの方に

質問をしてみましょう。

聞き方が問われる質問でありますが、逼迫した状況ならば多少失礼な聞き方でも

問題はないでしょう。

「社長。これから当社はどうなるのでしょうか?」

「明確な指針やビジョンがあればお教え下さい。精一杯努力します」

辞めるのはいつでもできます。

普段聞けないような事を聞いてみるのも、転職活動をする上で貴重な経験

だと私は考えます。